メモ

ぶっちゃけ、ストレス発散

わたし達は近所でも有名な仲良しグループだった。
始まりはわたしと彼が公園で遊んでいたときだったと思う。
ある男の子が、「お前ら、面白そうだな。俺も混ぜてくれ」と声をかけてきた
断る理由は無かった。二人だけの遊びに飽きていたから。
「いいよ」
彼は喜んでいた。
そうして一人。仲間が増えた。
しばらくして。
「あ、あの。混ぜてくれませんか…?」と女の子が声をかけてきた。
彼女はとても可愛らしい女の子だった。
その頃、わたしは寂しかったんだと思う。
彼はあいつとよく話していたから。だから、
「いいよ」と答えた。

そんな風にして四人組が生まれた。
みんなでバカみたいなことをやって、みんなで大人に怒られて、みんなで謝り、みんなで行動する。
それがわたし達。
「喜び」「悲しみ」「怒り」「楽しみ」
わたし達はいつも分かち合ってきた。
そんな日々がただただ楽しかった。
そしてその頃のわたしはこんな日が続いて欲しかった。
でもそうは行かなかった。
「ゴメン。今日は遊べない」
それは小学校に上がり、いつものように彼を誘いに行ったときの事だった。
昨日も同じように遊んだし、学校でも元気そうだったのに。
「分かった。それじゃまた明日、誘いにくるから」
あの時、わたしはなぜ理由を聞かなかったのだろう。

次の日、わたし達は彼の転校を知った。


十年後、私達は高校生になった。
あの頃の仲間は彼を除いて全員繋がっている。
私と彼女は親友。私とあいつは悪友。
いつまでも一緒だ。
始業ベルが鳴る。
ホームルームが始まる。
先生が入ってくる。
いつもどおりの起立、礼。
全員着席した事を確認した先生が口を開く。
「今日は転校生を紹介する」
入ってきた彼はーーー。